神聖な空気

書斎館

国内外の筆記具メーカーを中心に発足された「ハートライン・プロジェクト」。

万年筆の普及を通じて、ゆったりとした豊かな時間を多く持てる世の中を目指してスタートした。

プロジェクトのシンボルマーク、賞状、トロフィーのデザインを担当することになり、

打ち合わせのため銀座へ向かった。

大勢の関係者とスタッフの紹介を兼ねた打ち合わせ会場は熱気に包まれていた。

万年筆愛用者の多い打ち合わせとあって、これから始まることに皆が興奮していた。

初年度の企画の打ち合わせが終わり会場を出たところで

東京・南青山にある万年筆の専門店「書斎館」のオーナーに

「是非うちのショップのパッケージなどのデザインをお願いしたい」と声をかけて頂いた。

後日オーナーにお会いするため南青山へ向かった。

路地を入った一角に、庭とカフェのある異空間「ペンブティック書斎館」がある。

「忙しい毎日だからこそ、たまには万年筆にインクを入れたり、

時にはインクのついた手を洗ったり、昔のように鉛筆を削ったり。

そんな時間を持つことで静かな時の流れにゆとりを感じてみませんか。」というコンセプトのもと、

店内にはオーナーが自ら旅をして集めた百年以上前のヨーロッパのアンティーク文具から

現代のブランド筆記具がずらりと並んでいる。

一歩店内に入ると教会のような神聖な空気に包まれる。初めての感覚にとても驚いた。

万年筆を使って文字を綴るという時間には、こうした空気が流れているのだと五感の全てで感じた。

書斎館を訪れた人たちは僕が体験した教会のように神聖な空間で、

ペン先が紙を滑る音を聞きながら、その時間に酔いしれているに違いない。

オーナーのプロデュースのもとデザインの仕事がスタートした。

ショップカード、ショップバッグ、書斎館羽田空港店のロゴマーク、案内状、

限定生産のオリジナル万年筆「myth」のパッケージなど、

清く、美しい、たくさんのプロジェクトの誕生をご一緒させて頂いた。

デザインへの確かな自信と決意を胸にオーナーと僕のタッグはこれからも続く。

限定万年筆  〜myth・ミス〜  パッケージ

誕生した自分の子供にメッセージを書き、子供が二十歳になった時に手渡す。

誕生した時の想いが時を越えて届く。

それは忘れかけていた懐かしいものが扉をたたいて目の前に訪れる瞬間。

パッケージには、手紙、想い出の写真や大切なモノを入れることができるように3つの箱がセットで入っている。

また、20年間3つの箱を何度でも脱着できる仕組みを開発した。

工場の方々の情熱と、最先端の技術がぎっしり詰まった完成度の高いパッケージ。

文章を書く便箋と封筒はタイで作られた漉き紙を使用。

○便箋・封筒:タイ製の漉き紙

◯キャップ:インジェクション成形(材質:PP)

◯ケース:ダイレクトブロー成形(材質:PP,TPE)

インクが乾く時間は人を想う時間

ハートラインプロジェクト

ハートライン・プロジェクトは、国内外の筆記具メーカーを中心に万年筆の普及を通して

今の世の中にゆったりとした豊かな時間を取り戻し、

心と心がもっと触れ合える時代を支援するためにスタートした。

毎年、各界の万年筆を愛する方々を表彰し万年筆の普及に努めている。

プロジェクトロゴ、賞状、トロフィーのデザインを手がける。

プロジェクトコンセプト

いつでも繋がれる時代のはずなのに心の触れ合いが減っている。

万年筆を通じて心の対話を見つめ直してみようと活動が開始された。

万年筆は感情や想いを一人一人のパーソナリティのように表情のある文字で語りかけてくれる存在。

相手を想い文字を綴る時間は、まさに相手への心を綴る時間。

万年筆が私たちにもう一度気付かせてくれる大切な時間をつくりたい。

人と人、心と心をつなぐ軌跡を大切にしたいという想いを込めてハートライン・プロジェクトを立ち上げた。

 

デザインコンセプト

人と人を繋ぐメッセージを届けるハトをメインアイコンとしたロゴをデザイン。

賞状とトロフィーはメッセージを紡いでいくイメージを刺繍で表現。

全て手作りで一つ一つ作り上げた逸品。受賞者などの氏名は万年筆で記された。

Client : Shosaikan Co.,ltd.

Art Director : Keisuke Unosawa

Graphic Designer : Keisuke Unosawa

Creative Agency : Venus Spring Inc.

URL:Shosaikan